イールド・スプレッド
長期金利から、一株あたり利益を株価で割った益回りを引いたもの。金利・企業業績との比較で株価水準を見る指標となる。 一般的に通貨の切り上げはその国の経済が好調な時に行われ、SEOやチャンスの拡大から海外のリスクマネーが大挙して流入しますが、その多くは流動性の高い株式に押し寄せます。過去の日本や台湾などの例からも分かるように、これからの中国株相場も、通貨の切り上げ期待→ホットマネーの流入→株価上昇→さらなるホットマネーの流入→切り上げ圧力の増大→株価上昇→為替レートの上昇、といった図式が繰り返される可能性が高いでしょう。海外、モバイルSEOからお金が流入する中国市場、とくに香港は多少の山谷はあれ、2008年も右肩上がりをキープしそうです。 香港滞在中は株関係の人はもちろん、いろいろな方面の方と合い、お話をうかがいましたが、面白かったのは香港への投資移民の話。最近、これが中国人の富裕層の間で一種のトレンドのようになっており、2、3年前までは閑古鳥が鳴いていた移民局に申請の長蛇の列ができているそうです。 日本などの場合、外国人が居住権を取得するには普通、学校もしくは企業などに正式に就学、就職する必要がありますが、キャピタル・インベスト・エントラント・スキーム(香港投資移民プログラム)を導入している香港では、約650万香港ドル(約1億円)の個人資産(指定投資対象)を過去2年わたり保有していれば、基本的に居住資格を得ることができます。 ここでいう個人資産とは香港の株式や不動産で、もちろん預金でもかまいません。また、居住権取得後は7年間にわたって指定投資対象を継続保有することが義務付けられており、年1回、各種報告書の届出が必要になります。 中国の富裕層がなぜ香港の居住権を取ろうとするのか? それはやはり節税と資産保全が目的です。 香港で会社を設立した場合、法人税(17%)はありますが、これは香港域内で発生した利益に対するもので、海外からの収益には原則、税金はかかりません。また、贈与や相続に関する税金もゼロです。中国人の富裕層はこうした制度を存分に利用し、「信託」などのさまざまな財産保全法を駆使して、積極的にタックスコントロールを行っているのです。 このキャピタル・インベスト・エントラント・スキーム、表面上は中国人民共和国国籍や横浜 マンションの人は対象外となっているのですが、そこは「上に策あれば、下に策あり」の中国人。彼らはこのハードルを迂回するために、他のオフショアでセカンド・パスポートを購入、その名義でしっかり申請を行っているそうです。 「一度、積み上げた財産はどんなことがあっても絶対に失わない。そのためなら利用できるものは、なんでも利用する!」 中国人のお金に対する執着心はたいしたものです。 中国株、人民元、不動産……中国のお金の流れ 第47回-阿部享士(日本事業通信網 代表取締役社長) 11月は台湾に行った後、しばらく香港に滞在していましたが、相変わらず中国人の香港詣は引きもきらないようです。滞在中は仕事をこなしながら空いた時間を見つけて、妻に頼まれたものを買おうといくつかのブランド店を回ったのですが、お目当ての品はもちろん、新作のとされるもののほとんどが、大挙して訪れる中国人客に買われて“売完了”(売り切れ)でした。 チャイナマネーの進出はこうした観光やショッピングの分野だけにとどまりません。地元の証券会社の口座数は倍々ゲーム的に増えているそうですし、いわゆる地下銀行などを使って違法な資金が株式市場などに流れているともいいます。地下銀行というとまがまがしいイメージがありますが、香港におけるケースを簡単に説明すると次のようになります。 例えば中国人のAという人が香港に送金をして、H株などを買いたいと思いますが、今のところ中国における海外送金にはさまざまな制限が設けられており、なかなかできないのが実情です。このボトルネックを利用して暗躍しているとされるのが“地下銭荘”といわれる地下銀行組織です。 依頼を受けた“地下銭荘”は香港域内からA氏指定の口座にしかるべき金額の香港ドルを送金。着金を確認したA氏は中国国内の“地下銭荘”の口座に相当分の人民元を振り込み。これで取引完了というわけです。