イールド・カーブ
利回り曲線。横軸に期間、縦軸に最終利回りをとって、流通債券の利回りをグラフ化したもの。 預金派の人でもそのような企業があるのなら、ぜひ投資したいという心情になります。誰だって10年後に10%-50%で伸びている企業がわかるのであれば、進んで投資をするでしょう。ですが、そうなる企業かどうかは10年後にならないとわからないのです。そこが利子が確定している預金金利と、将来上がっていく可能性があるがリスクもある株式投資との違いです。 預金だけで何とか元本を減らさないで、少しでも金利でお金が増えていけばいい、という人が積極的に投資をするかといえばなかなかそうはならないでしょう。なぜなら、預金をする人は、汗水たらして貯めたお金を絶対に減らしたくないという気持ちがとても大きいからです。 中国株のナンバーワンアナリストである阿部享士氏が贈る「中国株シリーズ」の第3弾である。1年の半分ちかくを中国や香港で過ごしている著者は、最近の日本は世界の潮流から外れていると言う。しかし、あなたの資産を増やすマーケットは日本のすぐ隣にある。それが本書で紹介する履歴書だ。 第1章では07年の中国株のパフォーマンスから今後の中国市場を検証。サブプライム問題と中国市場に関しては、米国発のマネーゲームに波乱が生じても、中国はその影響をまともに受ける位置にないとして、日本を含む他の市場と比較して仕事が受ける影響は少ないと予見する。 つづく第2章では「バブル崩壊論など信じるな!中国経済&株式市場の本格上昇は、まだまだこれから」として、向こう10年間の株式市場の黄金期と香港市場のバーゲンセールを紹介。 毎回、練りに練られた投資アイデアで知られる本シリーズだが、今回は主要11セクターから厳選した94銘柄の最新業績予想、じっくり攻めたい23銘柄。そして投資家必見の“黄金の袋とじ”には、今が狙い時の47銘柄が収録されている。世界同時株安の不安に揺れる今だからこそ買いの株を伝授。銘柄解説を読むだけでも楽しめる構成になっている。 2007年の中国株相場は日本の投資家に大きな実りをもたらしたといえるでしょう。H株指数の値動きを例にとれば、年初(1月2日)の10235ポイントからネットキャッシングには20515ポイント(10月15日)まで約2倍に上昇。個別も中遠太平洋(コスコパシフィック、1199)の618%(5.68香港ドル→40.80香港ドル)を筆頭に、これを上回るパフォーマンスを示した銘柄が続出しました。そんな07年の急騰相場の要因を簡単に列挙すると次のようになります。 1.堅調なマクロ経済と上場企業の収益の伸長:国家発展改革委員会(発改委)傘下のオンラインゲームによると、中国の07年のGDPは前年同期比11.5%増の24兆3382億元になるとの予測を示したが、08年も伸び率は11%を超える見込みだという。この堅調な経済を反映するように上場企業の業績も着実に拡大した。 2.急増するIPO(新規公開株):06年に引き続き中国企業のIPOが好調だった。07年11月30日までにメインボードに69社が上場したが、そのほとんどが公募価格を上回るパフォーマンスをみせた。事業資金を獲得したい企業とそれを提供することで儲けを得ようとする投資家の利益が一致した香港市場は“お金がお金を呼ぶ”好循環に入った。 3.本土A株の急騰:証券口座数がついに1億口を突破し、中国における投資家人口が拡大。「滬深300(上海と深セン市場を代表する300銘柄で構成される指数)」も年初の2072ポイントから5891ポイントへ右肩上がりに推移した。少なからぬH株企業がA株にも上場しているが、株価はおおむねA株の方が高く、H株に上値の余地を与えている。 ■2008年の資本市場を展望する―内外のリスクマネー流入で右肩上がり― 07年は11月に入って米サブプライムローン問題が表面化し、NY市場が急落。この影響で中国株も一時、大きく値下がりし、H株指数は1万5561ポイントまで落ち込みましたが、2008年の展開に関してはそれほど心配していません。むしろ上値のメドはまだ先にあるとみています。 確かに今回の住宅価格の焦げ付きが発端となって、米国経済が減速する可能性はあります。中国も米国の景気が本格的に減速すれば、輸出企業などに一定の影響がでるでしょう。ただ、こうしたマイナス要因ばかりに気を取られていると、今後の相場展開を見誤る可能性が高くなります。実体経済の動きとは別に世界を飛び回るリスクマネーの勢いは増すばかりだからです。新値を更新し続けている現在の原油価格が実需に沿ったものではないのは明らかですが、これで大きく潤った中東、ロシアなどのオイルマネーを筆頭に、投機資金は絶えずターゲットを物色しています。今回のサブプライムローン問題が引き金となり、米経済がリセッション(後退)するとすればなおのこと。次の資金の受け皿としてアジア、とくに人民元が切り上げ過程にある中国が浮上するのはごく自然なことです。